革新を目撃する

Luca Rovacchi Luca Rovacchi
産業セグメント
マネージャー

Habasitの繊維産業部門マネージャー(ISM)であるLuca Rovacchiは、プロフェッショナルとしての人生を送る中で技術革新を目撃していることを幸運に感じています。

「捺染業界は従来のスクリーン印刷からデジタルに移行しつつあります。この2つの方式は互いに大きく異なり、捺染機メーカーにおいてもその革新スピードに追従することが難しく、デジタルと従来方式の領域がどこで最適に均衡が保たれるか予測しづらい状況となっています。そのような過渡期にある今、ベルトメーカーも同じく従来にはない革新的なソリューションとビジネスモデルを開発し続けなくてはならず、大いなるチャレンジではありますが、楽しくもあります」と彼は述べています。

スクリーン、デジタル捺染機ともにいわゆるプリンティングブランケットが装着されます。この特殊なベルトは、均一な厚みや表面の平滑性だけでなく、ベルト内部構造(ニュートラル層)に非常に高い均質性が求められ、精緻な柄のプリントに欠かせない決定的な要素になります。プリントされる布地は、プリンティングブランケット上に糊付けされ、駆動ローラーとテールローラーの間をコンベヤベルト同様に走行しながら、1色ずつ各プリント部へ移送されます。非常に繊細な色彩を表現するために、高度な走行安定性が鍵となります。

プリンティングブランケットは当初ゴムベルトからスタートしましたが、80年代にHabasitTPUコーティングのベルトを上市し、90年代に入ってからアラミド繊維のベルトを導入したことが2つの重要なターニングポイントとなり、以来、Habasitは、捺染業界におけるベルトのイノベーションリーダーとして、今日まで一貫して最先端のソリューションを提供してきており、これからも市場に最新のイノベーションを提示し続けていきます。

Luca Rovacchiは次のように述べています。「繊維産業は私たちが普段身に着けるものに関わりますが、そのイノベーションに触れることができるのを大変興味深く感じています」

糸から不織布にいたるまで、あらゆる繊維分野で、伝動ベルト、スピンドルテープ、コンベヤベルトなどが数多く使用されていますが、もっとも技術的な要求が高いのは捺染です。

精密さの意味

従来方式、デジタル方式問わず、正確性こそがすべてです。幅の広いプリンティングブランケットでは、いかに正確な走行軌道を維持させるかベルトとして最も能力が試されます。

デジタル印刷は、これまでに比べ、ベルトに求める精密さの要件を10倍にまで高めました。この業界の専門家は次のように説明しています。「シングルパスの印刷械は1分間に最大30-60メートル印刷し、各ノズルは1秒間に30,000滴のインクを打ち出すことができます。1秒間に数十億のインクを打ち出す数千個のノズルが搭載されており、それぞれ大きさが異なります。そして、精密な形だけでなく精密な色合いを表現するため、非常に高度な位置制御が求められます。当社のお客様が期待される印刷精密性における目標値は、ときには5メートルを超える印刷エリアでプラス/マイナス2万分の1ミリのレベルになります」

最先端の正確性

これはあまりにも小さな単位ではありますが、Habasitは小数点単位で正確な製品を開発してきました。最新のイノベーションはENU-55AXBYです。これは、広範囲かつ厳正なテストを経て、今年の初めに販売されました。強固なアラミド心体層とより均一なベルトデザインで、これまでにはない精密な印刷を実現することができました。

「このベルトはニュートラル層の変動を極限まで狭くコントロールし、均一性の最大化を純粋な目的に設計されています」とLuca Rovacchiは述べています。

カスタマイズ可能な最適化

Habasitは繊維産業向けに数々の高い効率性をもたらすソリューションを提供していますが、お客様はそれぞれの用途に最適な製品が何か悩んでしまうことがあります。

「最高クラスの性能を持つベルトは、エントリークラスの機械に合わせようとすると機械の組み立てに余計な手間と費用がかかってしまうことがあります。新機種を開発しているお客様から、ターゲットに合わせた仕様をお知らせいただければ、(Habasit独自の選定計算に基づいて)最適なベルトデザインを提案し、修正点と改善点を詰めながら、新しい印刷機で高度な位置制御を実現するために適切なコストを導き出すお手伝いをいたします」

Habasitの産業セグメントマネージャーの役割は、産業の急速な変化を正確に捉え、お客様のアプリケーションに対するサポートを製品開発と同等に重要であると考え、最適な技術的サポートと総合的な製品ソリューションを提供することで、業界を常にリードすることです。

トレンドを維持

Luca Rovacchiが捺染業界に関して注目した変化の1つは、ファストファッション小売店の成長です。かつては外国にアウトソーシングしていた印刷の大半が、スピードを優先するために消費地の近くで行われるようになりつつあります。

Luca Rovacchiは次のように説明しています。「トップクラスの小売店は、1年間を4つの季節に分けて製造するのではなく、104の小さなシーズンに分けて毎週2度、お店に新しい衣服を提供しています。デザインの仕上げから棚卸までの時間はわずか2週間と短いものです。これは捺染にとって大きな課題であり、デジタル捺染でしか実現不可能です」

Luca Rovacchiは、デジタル印刷が毎年世界中で20%増加していることを根拠に、まだ革新は終わっていないと考えています。「将来的にも多くの変化を期待できる」と彼は言っています。

その一方で、Luca Rovacchiは自分自身で革新を楽しんでもいます。彼は笑いながら次のように述べています。「繊維産業について深く知る前は、妻とのショッピングが退屈でしたが、今ではとても楽しくなりました。私は何がどのようにして製造されているかということや、製品の良し悪しについて説明する側になったので、妻は私の提案を受け入れてくれていて、とてもうまくいっていますよ」

私たちよりもすばやく変化する産業にしっかりと根差して活動するのは難しいことですが、世界における繊維産業のためのベルト製造のイノベーションリーダーとして、Habasitが市場で果たす役割は変わっていません。(ST)

スペインのバルセロナにて、2019年の620日-26日に開催される世界最大の繊維および衣服技術展覧会 ITMA 2019で私たちのブースまでぜひお越しください。 www.itma.com

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